USB Mass Strage Classというのは、これに対応している機器やOSであれば、特別なドライバーを改めてインストールすることなく、外付けハードディスクのUSB端子を機器に接続するだけで、その危機がたちどころにハードディスクの存在を認識してくれるという大変便利なものです。 この機能を応用してハードディスクの代わりにそのままフラッシュメモリーを用いたのがUSBフラッシュドライブで、日本ではUSBメモリーと呼ばれているものです。
いまやWindows、iOS、UNIXやLinuxだけでなく、音響機器やゲーム機などの多くの機器でUSB Mass Strage Classが採用されています。 またこMass strage Classではなくとも単なるインターフェース端子として最近の全てのスマートフォンに採用されていることはご承知の通りです。(USB端子が付いていればUSB Mass Strage Classがサポートされている訳ではない。特にスマホの場合は要注意)
このUSBメモリーは主にOSのブートドライブ用として、CDの代わりにアプリケーションのインストール用として、セキュリティー用認証キーとして利用されているが、一般的に最もよく利用されているのは、データの移動用としてではないだろうか。すなわち情報をこちらの機器から別の機器へ移動もしくは複製するためのブリッジメディアとしての利用である。この情報を持ち出すという動作を考えると、以前はCDなりDVDに情報の一部を書き出して持ち出していたわけで、それ以前から見れば便利にはなったと言えるが、手間としてはUSBメモリーの方が格段に便利である。ただしその分だけウィルス感染のリスクも高まるというおまけが付いてしまったが。
ともあれ、大容量フラッシュメモリーの登場によって、これがこれまでのHDDやCD/DVDの代替用途として利用されることにより、これらを搭載する機器の小型化と堅牢化に大きく貢献したことは間違いない。では情報の管理機能という面ではどうであろうか。
USBメモリーは、デバイスのロック機能や暗号化ソフト等によってメモリー上の情報の漏えいを防止する機能を有しているが一旦読みだされた情報そのものの他のメディアへの複製を防止する機能に関しては、いくつかの企業が独自の方式を提案しているが、特にDRM(著作権保護規格)に関する標準規格は存在しない。