16、画質の良しあしとは何をもって言うのか?

画質(image quality)を表わす言葉に解像度と言うのが有りますが、この解像度(resolution)と言う言葉は2種類の数値で示される場合が多いようです。 1つ目はdpi(dot per inch)で、主として印刷用語として用いられています。 2つ目はpixelsでデジカメの登場以来お馴染みの用語となりました。 dpiとは1インチ(四方)内の点の数を言うので密度(dencity)を表わす言葉です。 またpixelsは一枚の画像の総画素数つまり情報の総量を表わす言葉で、1920x1080pixel、2,073,600pixels、200万画素などと表現されます。

dpiにしろpixelsにしろ数値が大きければそれだけ高画質であろうことは想像できますが、高画質=高精細と考えた場合、ディスプレイモニター上の画像なり映像*であっても総画素数だけではなく密度を表わす単位に依る比較が必要だと思います。 実は印刷のdpiに相当する用語にディスプレイモニター上の解像度(Display resolution)を表わす言葉にppi(pixel per inch)というものが有るそうです。 しかも何でもdpi=ppiなんだそうで、紙上の1インチ中の点の数と画面上の1インチ中の画素の数が等しければ、画質は同じと言うことの様です。 何故dpi=ppiなのかと言うことは難しくて分かりませんが、何でもmicrosoft等のソフトメーカーとディスプレイなどのハードメーカーの努力のお蔭なんだそうです。

*ご承知の通り映像は1枚々々の画像の集合なので、その画質はその1フレーム(1枚)の

総画素数(pixels)に依存します

そのようなわけで画質、もしくは精細度を比較する数値としてはppiの値を求めて比較すれば、見た目という主観ではなく客観的な数値での比較が可能となると言う訳です。 つまり画質の良しあしとは画素数が多ければそれだけで高画質と言う訳ではなく、どのモニター画面に表示されるとppiの値がいくつなので高画質であり、このモニターだと低画質になると言うように相対的なものであることが分かってきます。 実際のppiは画像の画素数(ヨコxタテ)、モニターサイズ(インチ数)を変数として計算式が有るようですが、ここでは下記のサイトを利用させてもらっていくつかの例を算出してみました。

http://www11.plala.or.jp/furan_skin/lcd/ppi.htm

 

これに依れば、②ハイビジョン(HD)画像を10インチのモニター画面で見るのと③QHD画像(ハイビジョンの1/4の精細度)を5インチのモニターで見る場合とでは「見た目のきれいさ」**は同じと言うことになります。 同様に、ハイビジョン画像を50インチのモニターで見る(44ppi)よりも④SD画像(VGA)を10インチのモニターで見る(73ppi)方が「見た目はきれい」言うことが分かります。

**ppiは画質を表わす言葉ですが、冒頭で触れたように既に解像度という用語に混乱が

生じており、この上余計な混乱を避けるためここでは「見た目のきれいさ」としておきます。